Chapter10 「後輩のよいこの諸君へ」
後輩のよいこの諸君へ。
背景 年の暮れも差し迫る中いかがお過ごしでしょうか。
後藤です。
皆様にご連絡があります。
3月に私後藤は大学の地を訪れることが決まりました。
いつぞやの後輩の家では「この部屋には過去に凍死した人々の怨霊が集まっているのか」という思いをしたので、此度は誠に勝手ながら暖かい部屋を所望します。
より26℃に近い部屋に潜り込みたい所存です。
後輩の皆様は私に家の中に薪などの可燃物を持ち込まれたくなければ、生まれたての卵を温めるような気分で私を迎えてください。何卒よろしくお願い申し上げます。
それでは皆様よいお年を。震えて眠れ。